作動薬と遮断薬について

作動薬と遮断薬について


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くすりにはヒトの反応を促進するものと、反応をおさえるものがあります。この違いは、受容体に結合した時の反応の仕方によるものです。

 

作動薬と遮断薬について

 

作動薬について

 

現在、くすりの大部分は化学的に合成されたものです。目覚しい発展によって、化学はどんな化合物でも自由に作れるよになってきています。一つ有効な薬物が見つかると、その周辺の化合物(構造の一部を変えたもの)をたくさん合成し、最も有効な構造の物質を作り出すのです。

 

鍵と鍵穴の関係を最適化する薬物を見つけ出すのです。このような研究から、より強力な薬物が見つけ出されています。受容体に結合して反応を引き出す物質を「作動薬」といいます。

 

 

遮断薬について

 

それとは真反対に、確かに受容体に結合しているのだけど、全く反応を示さない物質もあります。このような物質は役に立たないのでは・・と思われますが、実は大変有用なのです。このような薬物を「受容体遮断薬」といいます。

 

 

遮断薬が最初に受容体に結合している状態を考えます。ここに作動薬がやってきても、結合部位に空きがないので作動薬は結合できません。逆に作動薬が結合していたところに、遮断薬がやってくるとどうでしょう。薬物と受容体は、くっついたり離れたりを繰り返していますので、ここに遮断薬も一部交換して入っていきます。

 

すると、通常の反応を起こす、結合体が減少するので、反応が遅くなります。圧倒的に多い遮断薬量があればもちろん反応は起きなくなります。これを容量ー反応曲線で見ると、曲線が右にシフトしたと考えればいいのです。つまり、同じ作動薬の量を用いても反応は小さくなります。

 

 

遮断薬は治療に有効

 

ヒトは体から色々なホルモン、生理活性物質を絶えず出していて、からだの機能を調節しています。これらの物質に対応した受容体がありますし、それによって必要な反応が起こっています。

 

病気の中には、この反応が病的に高まるものもあります。その時は、それら活性物質の構造に類似した、不活性な遮断薬を作って、患者に投与します。すると、ホルモンや生理活性物質の異常に高い反応を抑えることができるのです。

 

高血圧や胃潰瘍の患者には遮断薬の治療が効果的です。遮断薬は受容体を不活性化させるものですが、極めて重要な役割をしています。




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